歯科NEWS
唾液でわかるお口の健康度
歯周病は感染症ですから、検査を行ってその結果に基づいて科学的な予防処置や治療を行うことが可能です。その際、唾液は非常に有効な検査資料となります。歯周病菌が唾液のなかに排出する物質や炎症によって生じる物質などを調べることで、歯周病の有無やその進行状況がわかります。歯周病菌は現在知られているものだけで20数種ありますが、唾液のなかの歯周病菌の種類を調べることで、どの型の菌に感染しているかがわかり、有効な薬でいち早く対処することもできます。唾液のなかのヘモグロビン量を調べることで歯肉炎の広がりや歯周治療の必要度を知ることもできます。
また、唾液の質や量をはじめ菌の数、歯垢の量、食事の回数、食べ物の嗜好傾向など、あなたが歯周病に対するどのようなリスクファクター(危険因子)を持っているかを知っておくことは歯周病の予防や治療にとても有効です。唾液は痛みもなく簡単に採取できますし、検査も短時間ですみます。ご自身の口の中の衛生状態を知っておくためにも唾液検査は役に立つでしょう。
歯医者はこうした情報を基に私たち一人ひとりの健康状態を長期的に把握し、歯周病や虫歯に催患するリスクを低く保つようにしてくれる存在なのです。かかりつけの歯医者さんを持つことは健康維持のためにも非常に有効なのです。